【たまに見返したい詩】ダントツ「祝婚歌」。

迷った時に、自分がいいなと思った詩や、フレームワークを持っておきたいな~ってふと思いました。

evernoteにちょこちょこ入れたりして、読み返したいものです。

体裁がもっと整ってて、座右の銘を入れておけるアプリとかあったらいいのにね。

今回は「祝婚歌」。

実家にたまたまあった詩集に載っていて、これは・・・!
と、一生忘れられない詩になりました。

二人の関係だけじゃなく、人としてもこうありたいな、と思うのだけれど、なかなか難しい。

   祝婚歌 吉野弘

  二人が睦まじくいるためには
  愚かでいるほうがいい
  立派すぎないほうがいい
  立派すぎることは
  長持ちしないことだと気付いているほうがいい

  完璧をめざさないほうがいい
  完璧なんて不自然なことだと
  うそぶいているほうがいい

  二人のうちどちらかが
  ふざけているほうがいい
  ずっこけているほうがいい

  互いに非難することがあっても
  非難できる資格が自分にあったかどうか
  あとで疑わしくなるほうがいい

  正しいことを言うときは
  少しひかえめにするほうがいい
  正しいことを言うときは
  相手を傷つけやすいものだと
  気付いているほうがいい

  立派でありたいとか
  正しくありたいとかいう
  無理な緊張には
  色目を使わず
  ゆったり ゆたかに
  光を浴びているほうがいい

  健康で 風に吹かれながら
  生きていることのなつかしさに
  ふと胸が熱くなる
  そんな日があってもいい

  そして
  なぜ胸が熱くなるのか
  黙っていても
  二人にはわかるのであってほしい

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